賭け麻雀に対する黒川弘務氏の一石

ギャンブルには公営の物と、グレーゾーンの物があると言われております。
近年では東京高等検察庁検事長であった黒川弘務氏が賭け麻雀を行ったことにより、東京地方検察庁特捜部から略式起訴を受け職を辞任しました。
公営ギャンブルであれば賭け事は罪にはなりませんが、ゲーム性のある物で非公式なギャンブルを行うことは法律の下で禁じられており、例え法曹界の重役であった黒川弘務氏であっても、処分に関しては例外ではないと注目される事件になったのは記憶に新しい出来事になります。
黒川弘務氏は以前より麻雀好きであることは有名であり、事件当日は知人のマスコミ記者たちと卓を囲んでいたそうです。
レートに関してはテンピンであり1000点で100円のレートというルールで、このテンピンルールでは半荘1回で約10,000円から30,000円程度の勝ち負けをすることで知られており、裏ドラや希少な役での上がりなどを含めるアリアリルールだったとしたら、さらにゲーム性は増してやり取りする金額は上がっていただろうと好事家たちの間では噂をされました。
黒川弘務氏の麻雀に対する熱は本物であり、腕前も接待麻雀を軽く超えていたと言われております。
東京高等検察庁検事長にまでなった有能な人物が、こうして違法性のある賭け事と判断された賭け麻雀で失脚してしまったことは、周囲はもちろんのこと競技者たちにとっても残念なことではあります。
せめてお金のやり取りはせずに、マッチ棒の数で優勝を争っていてくれたのならばという、無念の声は続出しました。
これらの意見を受けて抗議活動の黒川杯という大会が開催され、物議を醸したのは後日談になります。
事件の違法性や線引き、処分に関しての忖度はなかったのかなど、社会に訴えるための抗議活動だと言われています。
警察と参加者がギャラリー聴衆によって舌戦も繰り広げられたらしいですが、特に問題も起こらずに社会に対するテーゼを投げかけて黒川杯は終幕しました。
参加者の談では半荘が終了せずに、第3局までで制限時間になったという不本意はあったものの、開催意義はあったと声明を上げております。
こうして賭け麻雀は市井ではこっそり行われている物の、ケースバイケースで法律の対応が異なるという矛盾点や、今回は東京高等検察庁検事長が被告席の主役となったことで新しい形で事件にスポットライトが当たりました。
麻雀というゲームは運の要素も高いですが、その一方で駆け引きや頭脳労働を行うなどのゲーム性があり、ファンが多い卓上競技として知られております。
ノーレートで行えば勿論違法性はなく、別途ルールを守れば法律もクリアするのです。
例えば優勝者に賞金が授与される場合でも、ギャンブルではなくスポンサーからの提供であれば違法にはなりません。
解釈としては参加費の合計よりも、賞金総額が高ければ違法性がないという判断が適用されます。
低額ならば構わないと解釈する人がおりますが、賭け事の時点で違法性があるために注意が必要になるのです。